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<補足資料> ピークスライドの具体的なすすめ方

世間で「新電力」と呼ばれている新興電力会社が10大電力会社と公正に競争できる条件整備を!

ピーク計測は何度も行う必要はありません。一旦スライド手法が決まりピークスライドを実行していけば、継続的に電力を見る(見える化)事に意味はありません。
一時的にしか行う必要のない電力計測には極力コストをかけないことが重要です。
  • 電力会社の計量メーターから直接信号を受け取るため、電力会社へ配線接続の申し込みを行ないます。電力会社窓口へお客様捺印済の申込用紙を提出します。
    「取引用電力量計計量パルス使用申込書」
  • 電力会社窓口と協議の上、配線接続工事予定日時を打ち合わせします。
  • 電気技術者が受電設備(キュービクル)の電力会社計量メーター付近に電力トップ10計測器を設置します。(日本電気保安協会無料サービス)
  • お客様の申し込みに基づき、電力会社作業員が電力計量メーターの封印を解除し、電力トップ10計測器への配線接続作業を行います。(作業費は電力会社負担)
  • 電力トップ10計測器の計量を開始し、電力会社の計量メーターからの電力信号を30分ごとの平均電力に換算して記録します。
  • 施設に応じた計測期間を定め記録データを抽出し、電力トップ10を調べます。
  • 電力トップ10の電力値と発生日時からピーク発生の傾向を把握します。
    例えば、飛び抜けて大きい電力値が決まった時間に集中して発生している場合は、その時間に稼働している設備が何かを調査しスライド使用の検討をします。

ピーク電力発生時間が特定されれば、手間をかけず単純な方法で調査をすることができます。
  • お客様所有の竣工図面などから電気設備リストをピックアップします。
  • 営業・操業状態を把握されているお客様のご担当者様によってピーク発生時に使用している設備を電気設備リストにチェックしていっていただきます。
    また、工場等で設備稼働状態が把握しにくい場合は、必要に応じて電力ピーク時に鳴るアラームを構内に設置します。作業者に事前に設備機器名を記載したカードを渡しておきアラーム時に使用していた設備のカードを回収したり、設備機器に事前に貼りつけた磁石表示を裏返し後でチェックしてまわる等の単純な方法で、極力手間やコストをかけずにピーク時の稼働状況を把握します。
  • 稼働設備の連続稼働時間を調べ、ピークスライドを検討する設備を特定するための設備と使用電力の一覧表を作成します。

仕事のやり方を工夫するピークスライドは、仕事の中身を一番理解しているお客様が主体となってスライド手法を考える必要があります。
業者やメーカーは設備の機能や能力は理解していますが、お客様の仕事の中身は知りませんし、ピークスライドによる仕事効率や売り上げへの影響などは予想もつきません。業者任せにしてしまうと、仕事に思わぬ悪影響が出たり、効果の出ない省エネ装置を買わされてしまう恐れがあります。
スライド手法の検討をお客様自身が考えることで、余計な費用をかけず、実態に即した節電・省マネーを実現できるのです。
  • お客様に調査結果をもとにして、ピーク時稼働している設備で生産・営業に直接関係ない設備をピックアップしていただきます。
  • 稼働設備を使用電力の大きいものから優先してスライド手法を検討していただきます。

通常はピークスライドによってピーク電力は抑えられますが、1年間の内たった30分の間違いが年間の基本料金を上げてしまう可能性もあります。ブレーキのない車では安心して道を走れないように電力使用にもブレーキは必要なのです。
また、例えば、非常時に停止する設備として、生産や営業に直接関係しない事務所の空調などを設定することで、ピークスライドがうまくいかなかった事を社員が体感でき、社員の節電意識の向上を図ることもできます。
  • お客様に、生産や営業に直接関係せず、万が一の非常事態に一時的に停止できる設備をピックアップしていただきます。
  • 電力トップ10測定器の最大電力予測機能を利用して、ピークスライドがうまくいかず電力ピークが発生しそうな場合に設備を強制停止させる非常ブレーキ回路を設計しお客様へ提示します。

非常ブレーキ設置により、確実に電力ピークが抑制されることを電力会社に事前に提示し協議します。
  • ピークスライドと非常ブレーキにより電力ピークが抑制される旨を電力会社へ文書で通知し、非常ブレーキ設置後、すぐに基本料金が削減されるよう事前に協議を行います。

非常ブレーキ設置後ピーク時期を待たずに基本料金が削減されます。
  • 非常ブレーキを設置し、電力会社へ通知します。
  • 設置日を起点として日割りで基本料金が下がります。

ピークスライドは、スペインのシエスタ(長い昼休み制度)のように、ピーク発生時期だけ行えば年間の基本料金が削減できます。
  • ピーク発生時期に、お客様自身で決定したピークスライドを実行していただきます。
  • 非常ブレーキが作動してしまった場合は、対策やスライド手法の再検討を行っていただきます。

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川合 善大

経営戦略家。株式会社にちほシンクタンク、にちほエコ株式会社や株式会社日本電気保安協会などを傘下にもつ、にちほHD(Nichiho Holdings) CEO。 また社会福祉法人 七施 理事長として認可保育園を経営。 著書に「3%の経営発想力」、「儲ける社長の『頭の中』」、「利益を生み出す逆転発想」などがある。

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